「少女売春は大人が招いた現象」

 改めて言う。少女売春は大人が招いた現象だ、とくに親の責任のとり方が重要。
 昨年末警視庁が発表したいわゆる『出会い系サイトの法規制の作り方』(中間検討案)が各方面に波紋を広げている。

 今回の案の焦点は、援助交際で性を売る少女を罰すべきか否かである。これについては「児童売春は、少女(女子児童)からの誘いがほとんど」という現状から少女を罰するべきという意見が強まっていると週刊読売などが報じている。少女を罰することに賛成か反対か、というなら私の意見は、前にも述べたように賛成に分類されるかもしれない。

 しかし断っておくが私は『少女を罰せよ』とか『少女に罰を与えてすむ』と考えているわけではない。子どもには(大人を誘ったりしたら、「君達はかわいそうな被害者ではすまないよ」と教える、という意味でのごく軽い『訓告』とも言うべき処罰規定が必要と考える。(親にも『うちの子は被害者』と言わせないために)そしてそれより先に問題とすべきは大人の責任である。子供から誘われたからといって、嬉々として少女の性を買うオヤジ達には、今より重い刑を科すべきだし、警察が動いたので何かしなければと焦りだした通信会社の社会的責任も厳しく問うべきだ。そしてそれにもまして、今は親の責任をこそ問うべきではないのか。

 例えば17歳の少年がストーカー殺人に及んだ事件では、少年の両親に対して「少年の異常な予兆行動を見逃して放置したのが犯行発生の誘引だった」として多額の賠償命令が出た。また親の監督責任は、子どもの喫煙ケースでも問われていて、石川県では日常的に喫煙し、それが原因でボヤを出した16歳の少年の親が「未成年者喫煙禁止法違反」(親権者の不制止)の容疑で書類送検された。ちなみに親権者の不制止は1000円以上10000円以下の科料である。

 このような先例をもとに、出会い系サイトから売春勧誘する少女には罪を自覚させる訓告と両親には不制止の科料という発想であたるのがよいと思う。