インストラクター養成講座をやって良かった

パネルを見つめる受講生

去る8月28日に群馬県青少年子ども課のインストラクター養成講座(文部科学省子どもセーフネット形成事業)の第2回プログラムを実施した。まず今回、やってみて良いことが3つあった。まず第1は私の講義を聞くという姿勢に止まらず全員が教材の使い方や改善の仕方について自分の意見を出し、それぞれが自分の問題意識、興味に沿って「知った人が知らない人にどう伝えるか」を考え始めたことだった。つまり、私が提供した最小限の教材(冊子、展示パネル、ビデオ、DVDなど)をもとに自分なりの伝え方や表現方法を考えていこうという空気が出てきたことである。自分の言葉で語りかけなければ説得力が無いことは言うまでもない。

 その他もうひとつ嬉しかったのは、PTAの役員さんでもある講座の受講生達の話から、それぞれの学校のPTAグループ内で「子どものケータイ利用をどう指導していけばよいのか」について意見交換をはじめていることがわかったことである。個々の家庭で「ウチはこうしている。お宅はどう?」という情報交換の中から、本当に役立つ「大人(親や教師)むけのマニュアル「親子のIT子育て法」が生み出されると、私は信じている。

講習会の様子

 このように「知識や情報を出し合うインストラクター講座」の第1期生が地域での実践を体験し、それを次の2期生に語ったり、使った教材の改良を提案するといったフィードバックサイクルを作り出したいと思っている。

 

 3つ目に嬉しかった点は、私も含めた全員が「子ども達に何をどう語りかければよいのか」意見を出し合ったことである。これからの進化し続けるモンスターのようなモバイル・インターネットの使い方について子どもと対話するには、技術的知識よりも大人、親の良識と愛情が不可欠なことを改めて確認した。そして本当に子どもにも通用するような言葉、話し方は親としての生き様からしか生まれないだろうと思うようになった。

 自分の生き様と無関係に「あぁしなさい、こうしなさい」と言ったところで子どもの心には届かないだろう。結局、ケータイ・インターlットを巡る親子の対話でも親が子に自分の生き方を見せたり伝えたりする気持ちがベースになければうまくいかないとわかってきた。