ラインのアプリはかつての「サブアドレス」に似ている

 いわゆるケータイが急速に普及したとき、出会い系サイト利用も盛んになった。いや出会い系サイトが援助交際を広げ、携帯電話はエンコーに必須の道具として広がって行った。思い起こせばその時「サブアドレス」の発行が「出会い系サイト」利用を後押しした。

 ライン掲示板で使われる「ラインID」を使えばケータイによる援助交際サイトを利用しやすくした「サブアドレス」に似ているように思う。なぜなら、「ラインID」は、自分のスマーフォンの電話番号を相手に知られることなく、通話ができ、また、連絡を取りたくなくなったら、チェックを入れるだけで拒否したことが相手にわからないように通話のチャンネルを切ることができるのだ。このようなサブアドレスならぬ「サブ電話番号」を利用した「出会い系アプリ利用」の広がりが、かつての「出会い系サイト」の再現にならなければよいがと危惧している。

 「IDやパスワードを他人に教えてはいけない」ということを十分に教えられていない子ども達は、警戒心も無く、言われるままにIDを貼り付けてしまう。「電話番号を入れなさい」と言われれば躊躇するだろうが、プロフなどでIDを使い慣れた子ども達は気軽にIDを入力してしまう。子ども達にネットのリスクを教えなければならない保護者や教員の責任はますます重くなった。