中日新聞一面トップに注目、愛知県一宮市での講演から

5日、6日と愛知県一宮市で、教員、保護者、生徒(中学生)の皆さんにお話ができた。健康状態もまずまずで、ありがたいことである。

 教員の方々は校長、教頭、生徒指導担当の先生方であった。研修の一環ということでネットいじめの現状理解が目的のようであった。私はスマホ持代のいじめ問題の表われとしてラインのトークルームの「タイト・コミュニケーション・サービス」の問題点などについて解説をした。

 私は、ケータイ時代の主役企業NTTドコモのネット商法戦略を「中高生の子どもたちの快楽的コミュニケーション遊びを狙ったプラットホーム商法」と判断する。(このドコモの商法から少女買春(エンコーなど)出会い系サイト商法やネットいじめというストレス解消遊びにつながった学校裏サイト(貸し掲示板商売)などの問題が広がった。)

 今回はスマホ時代の主役企業ラインの「快楽的で脅迫的なタイト・コミュにケーション遊びを広げるプラットフォーム商法が広がっている。それ故にラインの無料アプリの中高生(大人も)への広がりは必然的にネット依存とその過程での各種のネットいじめを発生させているという現状を解説した。

 本来は「互いに、空いた時間を効果的に使い、自由な情報交流を目的に使うべき電子掲示板やチャットの機能等インターネットのウェブ・サービスを、ユーザー同士が互いに縛りあうタイトなミュニケーションの商法に使ったり、出会い系サイト規制法の裏をかくようなラインのアプリ商法は社会的に批判されるのが本当だろう、しかしNHKをはじめマスメディアは、この種のネット商法の本質理解力が無いらしく(分かっていない、メスを入れない?)利益が上がる企業は良い企業という単純な報道にとどまっている。
  
 ま、それはさておき、現実問題として学校関係者は既にラインで困っている。今回の愛知県ばかりか、私達は講演に行く先々で「ラインには困った」という訴えを学校で聞くようになった。
  学校長の団体や教育委員会が、なぜライン商法に困っているのかを公式にネット業者(ライン)に訴え、問いただすべきだろう。「ライン、スマホが学校で使えないから学校を休む、行きたくない」という子さえいると聞けば、その子はもうネット依存を通り越した中毒状態というべきだろう。

  ―依存・中毒に関心がシフト―

 今や大新聞やNHKなどマスメディアには、社会を担う少年、少女達のネット利用問題にメスを入れる調査報道の力が無い?と思っているけれど、それでも現実の異変には気づいている。そう思わせる記事が一宮市に滞在中に手渡された。中日新聞(11月6日)朝刊で判断できた。

 11月6日の中日新聞の、それも一面トップには「スマホ手放せぬ中高生―ネット依存対策遅れ」という大見出しが踊っていた。私達にその朝刊を手渡してくれた教員は「やっとメディアが動きましたネー」と言い添えた。

 記事の内容は、中日新聞が全国の都道府県教委への調査取材結果報告で、私の言う調査報道の入り口的試みだった。しかしこれからが本番。ジャーナリズム魂の発揮とならざるを得ないのではないかと私は期待している。

 わが子の病的ネット依存に困り果てている家庭が50万以上あることは既に明らかだ。マスコミはNHKも含め、ライン、スマホ持ち上げ報道だけではすまないだろう。AUPなどインターネットというメディアの利用についての基本的ポリシーのポリシーなど原則を勉強した上で、まともな調査報道を望みますよ。本当にしっかりしてくださいよ。マスコミさん。