「子どものためのインターネット政策に挑み続ける米国政府」

 ネット犯罪から子どもを守る。米国で性的・暴力的コンテンツを排した子供向けウェブサイトに専用ドメインを設ける「ドット・キッズ法」成立。ブッシュ大統領が署名。(・・・注 この法律の正式名称は「2002年ドット・キッズ実現有効化法」(Dot kids Implementation and Efficiency Act of 2002)(2002年12月5日ホワイトハウス・プレスレリースより。群馬大学下田研究室提供)

 上記のニュースは、日本のマスコミで報道されてないが、子どもとインターネット利用問題の視点からは2002年度のビッグ・ニュースである。通称「ドット・キッズ法」は13歳以下の子どもがアクセスしても安全と認められるサイトを「ドット・キッズ・ドメイン(.kids. us)と制定していくことを決めたもの。インターネットの情報社会を自己責任の取れる大人のエリアと区別して、子どもに安全な領域を切り開こうという挑戦。有害情報を含むチャットも禁止という。技術的にも難しい課題は多いが、このような法の成立過程を通じて米国民のインターネット改良意識が高まることは間違いない。インターネットを生み出した国である米国は、過去10年近く、さまざまな政策努力を重ねてインターネット時代に次の世代を育てる挑戦を続けている。これに対して米国の子どもより危険なケイタイからのインターネット利用をしている日本の子ども達を守ろうとする政治家、大人は、この国に不在?