ラーニングウェブの夢の思想を知ってますか?

 本当に久しぶりに高校生達(茨城県牛久高校)に話をした。内心騒がれたらどうしようと心配もしたが、皆驚くほど静かに熱心に聴いてくれてうれしかった。

 妻の真理子が「ケータイの危険性についてはなしてくれ」と依頼されたのがきっかけだったが、私としては「インターネットというのは、米国(欧州も)のまともな大人。青年達の理想から生まれたメディアだから、先人の夢を共有してよい使い方をしてほしい」というメッセージを高校生に渡しておきたかった。当日の私の話の内容は次のレジュメで想像してください。

  1. 80年代に下田がインターネットにメディアの夢を託した欧米の学者、若者達との交流から学んだこと。
  2. ラーニングウェブというインターネットのアーキテクチャー(設計思想)の解説。つまり高性能化する無数の個人用コンピュータ(パソコン)を通信回線でつないだ蜘蛛の巣(ウェブ)のようなネットワーク環境でTV時代には実現できなかったメディアの夢(人間の意識を高め、互いに向上することが出来るメディア)を作ろうという呼びかけ(哲学者イリッチ)にこたえた米国(欧州も含め)の技術者、市民、学生達の努力があったこと。
  3. 日本の高校生のケータイからのインターネット利用で知のネットワーク(ウェブ)が実現できるのか?というニューヨークの高校生からの問題提起について(2004年群馬大学のシンポジュームで)
  4. 2006年アジアの「子どものネット利用問題専門家会議」では「日本のインターネット利用は、ラーニングウェブ(意識を高める知の蜘蛛の巣)ではなく快楽の毒蜘蛛の巣に向かうのではという問題提起があったこと。