スマホの勢い止まらず。子どもを守れるか
人間の本能的メディア願望と産業の利益欲求からメディアの急激な進化(メディアマジック)は止まらない。私はそう考えている。それからするとケータイに代わるスマートフォンの出現と普及は必然である。
問題はスマートフォンというモバイル端末が、子どもの健全な成長に害をなさないか?である。子どもは、大人以上にメディア・マジックにのみ込まれやすい。結論を言えば、情報の良し悪しやネットの善悪について判断力、自制力が未熟な子ども達がケータイ以上の悪影響を受けるだろう。しかも保護者や教員が、ますます子どもを守るのは難しくなる。理由は、スマートフォンの安全性確保がフィルタリングひとつをとってもケータイ以上にいい加減だからだ。つまりわれわれが主張するペアレンタルコントロールがケータイ以上に難しくなる。
ペアレンタルコントロールを理解している保護者なら、業界があおりたてるスマホ宣伝には惑わされず、国や企業が子どものスマホ利用安全対策を見極めてから動くはずだが、現実にはケータイのときと同様ブームに乗せられて、スマホを買い与えたあとは放任となる。
そこで問題が大きくなって初めて政治が動き、保護者、教員の「子どものメディア管理・指導」の勉強会が本格的に始まると期待したい。
インターネット時代に、子どもを守り育てる親や教師が賢くならない限りネットで子どもを食い物にする業者の悪徳パワーを押さえ込むことはできない。