ペアレンタル・コントロールの実践
 ―保護者は何をすべきか―

 インターネットは、テレビやビデオなど、これまでのメディアとは全く違う特性を持つメディアです。未成年者がこのメディアを使うと、これまでも子どもなら考えもつかないし、考えてもできなかったような良いこともできるが、悪いこともできます。それだけに使わせた方が難しい道具(メディア)です。言葉を変えて言えば「子どもに好き勝手に使わせてはいけないメディア(道具)」です。このことが未だに日本の社会では十分に認識されてはいません。さらに言えば「子どものインターネット利用の責任は保護者にある」という社会常識が悪い。だから子どもがネット犯罪を起こしたり、ネットいじめなどが広がったりしているのです。

 インターネットは、これからもっともっと発達し、我々はネットなしでは仕事も生活もできない状態になると言っても過言ではありません。それだけに、子どもにインターネットをどう使わせるかを真剣に考えなくてはいけない段階に来ています。そんな時代に親、保護者はどうすればよいのでしょうか。

 結論を言えば、これからの保護者は「ペアレンタル・コントロール」の能力を身につけるべきです。

―ペアレンタル・コントロールとは―

 ペアレンタル・コントロールは実践的概念です。子どもにインターネットというメディアを使わせる保護者には以下の5つの営みが必要です。

  1. まず我が子の性格(心の状態・特徴)を改めて理解する
  2. 我が子に使わせるインターネットのメディア特性(メディアの力)を理解する
  3. 使い方の注意をし、子どもに約束させる
  4. 約束が守られているか、見守る
  5. 誤った使い方をしたら指導する。(ネットトラブルなど相談にのる)

 このペアレンタル・コントロールの実践について詳しくは青少年メディア研究協会の冊子をご利用ください。
なお、(1)我が子の性格の理解 の重要性について一言申し上げておきます。

 インターネットのメディア特性から、このメディア利用する子が「利己的(エゴイスティック)」で、危ない好奇心が旺盛で、寂しがりやで、しかし判断力や自制心が乏しい子であったなら「インターネット(特にケータイやゲーム機、スマートフォンからの)利用には注意が必要です。つまりペアレンタル・コントロールをしっかりする必要があります。

 私のこれまでの調査経験から言えばインターネットは、淋しい時やいらいらした心の時に使うと判断力や自制力が弱まり、問題が起きやすいのです。